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17世紀の豪商の結婚式


ネーデルランド諸州がオランダ東インド会社を設立してアジアに進出したのが1602年、
世界の海の覇権をえて、貿易による富がアムステルダムに集中し、
17世紀、オランダは黄金時代を迎えました。

この絵、「Willem Van LoonとMargaretha Basの結婚」の主役、Williem Van Loonは
調べてみると、その東インド会社設立に決定的な役割を果たした豪商とあります。

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         The marriage of Willem Van Loon and Margaretha Bas
              Jan Miense Molenaer  1637年画

(大きい画像で載せていますので、クリックで画面一杯のサイズに表示できます。wikimediaより)

描かれた人物は、召使いをのぞいて、こぞってレースを身にまとっています。
リネン糸の他、金糸、銀糸のものも描きわけられているとか。
さながらレースの見本帳のようでもあります。

当時もっとも栄えていたオランダの、有力な人物の結婚式とあって、
集った人たちの衣装は、17世紀前半のハイ・ファッションの典型と言えるでしょう。

男性はほとんどニードルレースのフラットカラー、女性は二重仕立てになった
ボビンレースの襟。当時の記録から、ニードルレースの襟はボビンレースより
ずっと高価だったとのことですから、この頃(1630〜50年頃)
男性の方が、女性より高価なレースで着飾っていたのですね。

子どもも大人とまったく同じに、レースをふんだんに使った衣装。
(当時、7歳までは男女の性別による衣装の区別はなかったそうです)


(主に、レース―歴史とデザインアン-クラーツ著←絶版で、日本語版はあまりに高値なので、英語版 より)


van Loon Museum(ファン・ローン博物館)

NY Times アーカイヴにあるこの記事によると、
Van Loon家が19世紀から住んだアムステルダムの屋敷が
往時の繁栄を物語るコレクションとともに公開されていて、
柵やロープの囲いもなく、自由に見て回れるそうです。
van Loon家は、一家から何人もの市長が輩出し、19世紀には貴族にも
列せられたとのこと。
この絵を含む素晴らしいコレクション、いつかアムステルダムに行く機会があったら
見てみたいものです。

by au_petit_bonheur | 2009-08-24 14:49 | レースノート

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