2011年 05月 06日
ボビンレースのサンプル
昨日たまたま同時にログインしていた猫母さんとツイッター上でお話していて、
ボビンレースのサンプラーの話が出ましたので、持っている中から
ボビンレースのサンプル2点。
イギリスに残っていた19世紀と思われるかぎ針のサンプルブックに入っていたものなのだけど、ボビンレースもこの断片感がよくないですか?
古いボビンレースのサンプルブックは、分厚いセールスマン・サンプルや、それをページごとにバラした物などは時々見かけるのだけど、個人が一つずつ練習して集めて作ったなあというものは、かぎ針に比べてずっと少ない。それは、家庭で手作りされるより、職人の仕事が中心だったからなのだろうと想像するのだけど。
これは、ちょっと珍しいと思う。
Clunyタイプのボビンレースにこの日にご紹介したようなブレードが、後から通されたのではなくて織り込まれている。
こうしたブレードはプリンセス・レース、バテンレースをはじめ、ポイントレースともよばれるテープレース系やクロシェ・レースと組み合わせて使われるのが常なのですが、ボビンレースと組み合わせることもそういえば可能ですね。
最近プリンセスレースなどの講習もあるようなので、現代のブレードが入手可能なのかも知れません。でもそれにこだわらず、例えばMOKUBAのフローラルテープ(ページ下方)など織り込むのも面白いものが出来そう、と手法ミックス、素材ミックスが大好きなので、門外漢ながら想像します。
下は織り込んでいないタイプ。糸端が残されたままなのもいい感じ。
トーションのサンプルで糸端がフリンジみたいで、栞になるかも?
というものも別のサンプルブックにあり、それはまたいつか写真をとってみますね。
かぎ針マニアだけでなく、ボビンレースマニアの方もサンプラーを作ってみたらいかがでしょう?既に作っていらっしゃったら、是非拝見させてください!
追記 2012/8/29)
1つめのサンプルのもととなったと思われる図案を見つけました。(*)
La mode Illustréeの1901年10月に紹介されていたものだそうです。
ということは、このサンプルが入っていたアルバム、19世紀のものと聞いていたけど、終盤〜1900年前後のものだと考えるのが順当でしょうか。長い期間に亘って編みためられたものということもあるでしょうけど。こういう小さな手がかりがみつかると、楽しくなります。
(投稿時、このブレードを「デュシェス・コード」と書いていたのですが、今見るとちょっと違うかも?と単に「ブレード」に書き換えました。確認後また追加するかも知れません。2012/10/20)
by au_petit_bonheur | 2011-05-06 12:51 | サンプラー